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家づくりに役立つコラムを連載します

多くの方にとって、家づくりは一生のうちで一度きりで、最も高い買い物となると思います。
そんな大事な家づくりですが、計画を始めた時にはわからないことが多く、不安に思われる方もいらっしゃと思います。
そんな方のために、家づくりの専門家として、少しでもお役にたてる情報を発信していきたいと思います。

「営業担当」と「設計担当」の役割について


注文住宅を建てている会社の中には、「営業担当」というスタッフが、存在する会社と存在しない会社があります。この違いについて、皆さんは考えたことはおありでしょうか。

そこで今回は、この「営業担当」という存在が、どういう役割を持ち、みなさんの家づくりにおいてどこまで必要なのか、を「設計担当」の役割を交えながら解説したいと思います。
 
注文住宅においては、「設計担当者」の役割は非常に重要です。ゼロの状態から、お客様にとって最適なプランニングやデザインを考え、その設計図面を作成し、更に申請関係の業務も進めていかなければいけない、とても大事な存在です。
なので、どこの会社にも「設計担当者」は、必ずいるはずです。
 
一方、「営業担当者」となると、大手ハウスメーカーや規模の大きい地場ビルダーにはいると思いますが、規模の小さい工務店では、それらの営業マンと呼ばれる営業専属の担当者はいないという会社がほとんどです。
ちなみに、当社も営業業務だけを担当しているスタッフはおりません。
当社が専属の営業担当者を置いていない理由は、本来の「営業担当者」の持つべき役割を他の部分で補っているからです。
 

「営業担当者の役割とは」

 

では、「営業担当者」としての本来の役割とは何でしょうか。
会社にとっては、自社の強みや家づくりの特徴をしっかりお客様に伝えて、自社に対する信頼を獲得することだと思います。その成果として、お客様が自社と契約をしてくれるということで売り上げ向上につながるということになります。
確かに、一昔前の情報がまだ少ない時代では、これらのような役割を営業担当者に持たせることは非常に有効でした。営業力のある営業マンが上手に話をして、他社よりも自社が優良であることを伝えてくれる存在として、そんな営業マンの存在は会社としては貴重だったと思います。
しかし、インターネットやSNSが発達した現在において、それらの役割の多くは、営業担当者を介さなくても解決できることが増えてきました。事実、ご来社される方の多くは、すでにホームページをしっかり読んでいてくれて、自分たちの特徴をすでにご理解いただいている方もかなり増えてきています。
また、そんなお客様にとって、更に有益な情報を伝えるためには、建築の専門的な知識をしっかりと持っているスタッフが対応しなければいけないケースも増えてきました。
 
では一方、お客様にとっての営業担当者の役割は何でしょうか。営業担当者がいない会社でも多くの方が満足して家づくりを終えていることを考えれば、極端に言うと、お客様にとっては特にいなくても問題ない存在と言えなくもありません。
あえていうならば、自分たちの家づくりの疑問や悩みを解消してくれて、家づくりをスムーズに導いてくれるナビゲーターとしての役割になるかと思います。初めて家を建てる方にとっては、確かにそのような存在は必要だと思います。
しかしながら、それは専属の営業担当者でなければいけない理由はありません。建築の知識や注文住宅に関する知識を持っているスタッフであれば、問題なくしっかりと対応できるはずです。
 

営業担当者の役割を設計担当者が担う

 
そういう理由で、当社では、これまで「営業担当者」が担うべきだった役割を「設計担当者」が担うことで、お客様の不安や疑問を解消すべきと考えて、「営業担当者」を置かない体制をとっています。

営業トーク力のある優秀な専属営業マンを置いた方が、会社としては売り上げが上がると考える経営者もまだまだいるとは思います。しかし、お客様にとって本質的にご満足いただける家づくりを実現するためには、「専属営業マンは必要ない」と当社では考えているのです。
 
そして、当社が営業担当者を置かない理由がもうひとつあります。
 
それは、お客様と家づくりを進めていく上では、設計担当者とお客様が直接打ち合わせをした方が、絶対的に良い家になるという確信があるからです。

営業担当者がいる会社では、お客様との打ち合わせはその営業担当者が行い、それを設計担当者に伝えて進めていく手法が多いと聞きます。例えば、プランのヒアリングも営業マンが行い、その伝えた情報を基に設計担当者が描いた図面を、また営業マンがお客様に提示する、といった流れで、「最後まで設計担当者とほとんど打ち合わせをせずに設計が決まっていく」というようなプロセスが主流の会社も、いまだに存在するとお聞きします。
 
これでは、とても良い設計ができると思えません。
 
設計者が注文住宅を設計するにおいて最も大事なことは、「お客様がどんな暮らしを望んでいて、何にこだわりを持って家づくりをしていきたいか」という視点です。それを把握するためには、直接お客様と打ち合わせをする以外に最適な方法はありません。

どんなに優秀な営業担当者であっても、設計担当者とのやりとりが伝言ゲームのようになれば、正確な情報や細かいニュアンスを設計担当者に伝えられないはずです。
また、設計以外でも性能や品質などに関する疑問や質問をできるだけスピーディに答えられる方が、その場での決断も早くなり、充実した内容でスムーズに打ち合わせが進みます。
 
そのような理由から、当社では専属の営業マンは必要とせずに、設計担当者が直接お客様と打ち合わせを行うやり方にしているのです。
ただ、正直なこと言うと、経営的な視点からみれば、専属の営業担当者を置いていないことによる、デメリットもあるかもしれません。
大手ハウスメーカーのように専属の営業マンがいれば、来場した方に対して積極的に訪問やお電話、メールなどのアクションを起こして、お客様との関係性を継続させることで契約までつなげるということもあるでしょう。
 
当社のように営業マンがいない会社では、なかなかこちらから積極的なアクションを起こせないのが現状です。ひょっとすると、そういう部分を物足りないと感じる方も、中にはいらっしゃるかもしれません。
そんな方には、まことに申し訳ないと思っております。
 
当社では、どちらかというとお客様の状況や動きに合わせて対応するという形が多いです。しかし、そんな「しつこくない営業スタイル」が心地よいと感じてくれる方からは、ありがたいことに「そのままで良い」というお声も度々お聞きします。
 
いずれにしても、大手のように専属の営業担当者がいることで安心感を持つ方もいらっしゃると思います。
また、当社のように、営業マンがいなくて設計担当者が営業的な役割を担う会社の方に相性が合う、という方もいらっしゃると思います。

どちらを選ぶかは皆様の価値観次第ではありますが、そういう点も今一度考えて住宅会社選びや設計打ち合わせを進めていくことも、間違いのない家づくりの一つだと思います。
 
私自身も関工務所の設計担当者の一人ですし、当社の設計スタッフ達は、日々真剣にお客様の家づくりに取り組み、良い家づくりを提案できる良いチームであると自負しています。
これからも設計や性能などに関する詳しいことなども、しっかりと誠実にご対応したいと考えておりますので、是非お気軽にご相談ください。
 

(株)関工務所 専務取締役 関敏孝

 

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