「SE構法」とは、構造設計から構造加工までシステム化された木造ラーメン構造
関工務所では、非住宅や大規模木造建築の構造として、「SE構法」を採用しています。
住宅に多く使われている「SE構法」ですが、元々は長野オリンピックエムウェイブなどの大規模木造建築をルーツに持つ工法でもあります。木造でありながら、大空間を安全に実現できる構造技術として、積極的に有効活用しています。
1. ラーメン構造による “大空間” と “自由設計”
SE構法最大の特徴は、木造でありながら鉄骨造に近い“木造ラーメン構造”を実現していることです。
● 壁や柱を最小限にできる
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壁量規定に縛られず、構造計算で耐震を確保するため
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店舗や事務所で求められるフレキシブルなレイアウトが容易
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将来の間取り変更にも強い(移設可能な壁でゾーニングが可能)
➡ 在来工法では難しい“広く開放的な空間”を木造で実現できることが大きなメリットです。
2. 非住宅の耐震性能要求に応える構造計算(許容応力度計算)
非住宅は住宅と比べて、
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載荷条件(積載荷重、機器重量)
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偏心・スパン
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積雪などの地域条件
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収容人数
が複雑になるため、本来は構造計算が必須です。規模によっては法的に義務付けられていることもあります。
SE構法は 全棟構造計算が前提 なので、非住宅で求められる高度な設計条件に耐えられるのが大きな強みです。
ポイント
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許容応力度計算を標準化
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構造材の強度をデータベース管理(品質のばらつきを抑制)
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構造の弱点になりやすい柱脚の固定接合(ホールダウン不要)を実現
➡ 木造でも“鉄骨造レベルの設計根拠”を持てるため、行政や施主にも説明しやすい。
3. 耐震等級3 相当の構造性能を“非住宅でも”確保しやすい
住宅では一般化しつつある耐震等級3レベルの安全性を非住宅でも実現可能です。
なぜ非住宅で耐震が重要か
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震災時に継続利用が求められる用途(医療・福祉施設・避難所機能をもつ施設)が多い
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構造破損=重大な社会的損失
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BCP(事業継続計画)への意識が高まっている
➡ 公共性の高い施設ほどSE構法の信頼性が評価されます。
4. コストメリット(鉄骨造との比較で特に強い)
非住宅では鉄骨造を検討されることが多いため、木造×SE構法のコスト競争力が際立ちます。
SE構法のコスト優位性
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鉄骨造より材料費・加工費が安い
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建方も木造のため人員確保しやすく工期短縮
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断熱性能が高く維持費(光熱費)も抑えられる
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地盤によるが基礎工事のコストが軽減される
5. 木造でありながら“高耐久・大規模用途”に対応できる
非住宅は使用頻度・荷重・経年劣化のリスクが高く、在来木造では耐久性確保が課題になりがちです。
SE構法では:
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集成材を数値管理
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接合金物の強度が明確
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剛性の高い床構面
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柱脚の固定精度が高い
など、耐久性・挙動が予測しやすい木造となるため、将来の資産価値としても優位性があります。
6. 建築確認・行政協議に強い(説明性の高さ)
非住宅の行政審査では、「構造安全性をどう証明するか?」 が核心になります。
SE構法は:
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標準化された構造計算書
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接合部の仕様が数値で管理
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耐震実験のデータが豊富
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国の評定を受けている構造である
これにより、行政の理解が早く、確認申請が進めやすい木造構法として評価されています。
7. 木造ならではの意匠性・環境価値
非住宅で木造を採用する理由として近年最も増えているのが、
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SDGs / GX / ZEB
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CO₂削減
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国産材利用の促進
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“木の質感”によるブランド価値向上
SE構法は大空間でも木材を見せられるため、環境配慮 × デザイン × 耐震性をセットで提案できます。
SE構法の詳細はこちら 別サイトへリンク)